約30年ぶりの高水準となる日銀の利上げも、介入 threshold の160を超える円安進行を止めるには不十分かもしれない。
約30年ぶりの高水準となる日銀の利上げも、介入 threshold の160を超える円安進行を止めるには不十分かもしれない。

日本銀行は6月16日に政策金利を0.75%から1%に引き上げ、約30年ぶりの高水準とする見通しだが、USD/JPYは160を超えて推移しており、市場はこの動きが円の構造的な弱気トレンドを反転させるには不十分と判断している。
「介入だけでは為替の動きを鈍化させることはできても、根本的なトレンドを変えることはできない」とウェルズ・ファーゴのアジア太平洋地域チーフストラテジスト、チドゥ・ナラヤナン氏は指摘。東京は日銀会合前、USD/JPYが162を急激に上回らない限り、介入に踏み切る可能性は低いと付け加えた。
金利スワップ市場では、東京短資のデータによると、25ベーシスポイントの利上げ確率は93%となっている。指標となる10年物国債利回りは、日銀が来年度以降の国債買い入れ減額を一時停止する可能性を示唆したことを受け、火曜日に5ベーシスポイント低下の2.665%となった。円は対ドルで160の水準を超えて下落。この水準は過去にUSD/JPYが160.7を付けた際に記録的な介入を誘発し、155近辺まで押し戻したものの、その後数ヶ月で再び円安が進行した経緯がある。
リスクは、信頼できるタカ派的なフォワードガイダンスを伴わない利上げでは円安を阻止できず、東京にコストのかかる介入サイクルを強いる可能性がある点だ。勝山幸子財務大臣は火曜日、過度な為替変動に対して断固たる措置を取る用意があると改めて表明。一方、フィブスター・アセット・マネジメントやパリヌロ・キャピタルを含むヘッジファンドは、日銀の引き締めサイクルに持続性がないと見て円売りポジションを維持している。
日銀のよりタカ派的な姿勢へのシフトは、イラン戦争に起因するエネルギーショックによって加速されており、植田和男総裁はこれが賃金とインフレ期待を通じて持続的になる可能性があると警告している。日銀が最後に利上げを行ったのは2025年12月で、25ベーシスポイントの引き上げ後、円キャリートレードの巻き戻しにより、世界のリスク資産は25%以上下落した。
しかし日銀は為替政策に関する信頼性のギャップに直面している。前回USD/JPYが160に接近した際、日本は2025年5月に過去最大の9.8兆円(610億ドル)の介入を実施し、同ペアを155近辺に押し戻した。しかし円は数ヶ月以内に再び同じ水準に戻り、裏付けのない介入の限界を浮き彫りにした。
「前回の介入はUSD/JPYを160.7から155に押し戻したが、その後円は再び下落した。これは、日銀による真の引き締めが伴わなければ、介入の効果が持続しなくなっていることを示している」とあるアナリストは指摘した。
木内稔経済再生担当大臣は火曜日、日銀が政府と緊密に連携して2%のインフレ目標を持続的に達成することを期待すると述べる一方、短期的な利上げを含む具体的な金融政策措置の決定は日銀の責任であると指摘した。
ウェルズ・ファーゴのナラヤナン氏は、米国と日本の継続的な金利差を考慮すれば、25ベーシスポイントの単発の利上げがUSD/JPYの軌道を変える可能性は低いと述べた。円が持続的なサポートを得るためには、日銀がさらなる引き締めを確実にシグナルする必要があると同氏は付け加えた。
20年物国債利回りは火曜日に7ベーシスポイント低下の3.565%、30年物利回りは6.5ベーシスポイント低下の3.870%となり、日銀のテーパリング一時停止の可能性に対する債券市場のまちまちな反応を反映した。政策金利の期待に最も敏感な2年物利回りは0.5ベーシスポイント低下の1.41%となった。
ヘッジファンドにとってのトレードは明確だ。フィブスター・アセット・マネジメントとパリヌロ・キャピタルは円のストレート売りポジションを保有している。シンプレックス・アセット・マネジメントは、USD/JPYが159を超えて上昇した場合、戦術的な円売りオプションを構築する計画だ。彼らの共通の思惑は、6月の利上げでさえ、対米金利差を縮小できる持続的な引き締めサイクルの始まりにはならないというものだ。
日銀の2日間の政策決定会合は6月16日に終了する。市場は金利決定だけでなく、植田総裁の記者会見での将来の利上げペースや国債買い入れプログラムの軌道に関するシグナルを精査することになる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。