主なポイント:
- ダウ工業株30種平均は52,305.24ドルの最高値を記録。6月の雇用統計は13.5万人の市場予想を下回る
- ナスダックは0.66%下落。半導体株の売りが響き、マイクロンは利益確定売りで10.6%急落
- S&P500の予想株価収益率は約20倍。Q2決算シーズンが現在のバリュエーションを維持できるかの試金石に
主なポイント:

ダウ工業株30種平均は、6月の雇用統計が予想以上に弱い内容となり、年内の利下げ観測が強まったことを受けて、終値で過去最高値を更新した。
ダウ平均は52,305.24ドルまで上昇。6月の雇用統計で示された雇用者数の増加は、コンセンサス予想の13.5万人を下回り、FRBの利下げ期待を一段と高めた。この銘柄加重平均型株価指数の上昇は、今週月曜日にアルファベットがダウ構成銘柄としてデビューしたことで、30銘柄で構成されるこの指数が130年の歴史で初めて52,000ドルの大台を突破した流れをさらに延ばすものとなった。
「雇用統計のミスは、FRBによる7月の利上げ圧力を和らげ、9月までの利下げへの道を開くものだ。だが、この上昇相場の持続性は今や、第2四半期の企業業績が現在のバリュエーションを正当化できるかどうかに完全にかかっている」と、Edgenの株式ストラテジスト、サラ・リン氏は指摘した。
S&P500種株価指数は0.22%高の7,483.23で終了。一方、ナスダック総合指数は半導体株の売りに押され、0.66%安の26,040.03となった。マイクロン・テクノロジーは、前四半期に株価が3倍以上に上昇した後の利益確定売りで10.6%下落。半導体ETF全体にも平均を上回る売り圧力がかかった。資金は金融株や優良株にシフトし、Financial Select Sector SPDR Fundは直近の保ち合いレンジを上抜けた。VIX(恐怖指数)は0.85%上昇の16.59となったが、依然として過去1年の平均を下回っている。
雇用統計の結果は、議論の焦点を「FRBが利上げをするか」から「いつ利下げをするか」へとシフトさせた。この問題の行方は、今月から始まる第2四半期決算シーズンにかかっている。ファクトセットのデータによると、S&P500の予想株価収益率(PER)は約20倍で取引されており、失望的な業績内容は、良好なマクロ環境に支えられていたとしても上昇を反転させかねない。
セクターローテーションが加速、テクが劣後
ダウ平均とナスダックのパフォーマンスの差は、年初来の好調セクターから資金が流出する市場の動きを捉えたものだ。金融株や産業株がダウ平均の上昇をけん引する一方、テクノロジー株は冴えなかった。投資家は、S&P500の年初来9.6%の上昇を牽引した半導体銘柄で利益確定を進めた。10年物国債利回りは6ベーシスポイント上昇し4.48%。これは、市場が利下げ経路を再評価していることを反映している。ドル指数は101.21で推移。金は0.57%高の4,044.60ドル。実質金利期待の低下が金現物を支えた。一方、原油は下落し、WTIは2.77%安の1バレル=68.09ドル。
決算シーズンが次のカタリストに
FRBの7月会合での利上げ確率は、雇用統計発表前の36%から28%に低下した。これにより、企業業績が焦点となる。S&P500は、年初来9.6%上昇したにもかかわらず、2026年初めと比較して割安となっている。これは、利益成長が株価上昇に追いついているためだ。しかしハードルは高い。企業は現在のバリュエーション倍率を維持するため、力強い将来見通しを示す必要がある。来週末引け後に発表予定のナイキの第4四半期決算は、消費支出動向の早期の指標となる。その結果は、ホーム・デポやマクドナルドといったダウ構成銘柄にも影響を及ぼす可能性がある。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。