主なポイント:
- JPモルガンはKnowledge Atlasの目標株価を47%引き上げ1,400香港ドルに、価格決定力を評価。
- 同行はMinimaxを「ニュートラル」に格下げ、目標株価を64%引き下げ400香港ドルに。
- 中国AIモデルセクターにおいて、価格決定力の規律が主要な差別化要因として浮上。
主なポイント:

JPモルガンはKnowledge Atlas(02513.HK)の目標株価を47%引き上げ1,400香港ドルとし、Minimax(00100.HK)を「ニュートラル」に格下げした。中国のAIモデルセクターで価格決定力が主要な差別化要因となる中、両銘柄への評価が分かれる結果となった。
「Knowledge AtlasがAPI価格を倍増させながらも取引量の成長を維持できたことは、その大規模モデルの価値が市場に認知されていることを裏付ける」とJPモルガンのアナリストは6月12日付の調査レポートで指摘した。
同行はKnowledge Atlasの2026〜2030年度の売上高予想を26〜42%上方修正し、調整後純損失の見通しを縮小した。一方、Minimaxについては2028〜2030年度の売上高予想を5〜21%下方修正し、2026〜2028年度の調整後純損失の見通しを拡大した。
この評価の乖離は、中国AIモデル株における淘汰(スクリーニング)が進んでいることを示唆しており、価格決定力が主要なバリュエーション・ドライバーになりつつある。Knowledge Atlasの株価は格上げを受けて28%急騰した一方、Minimaxは2.2%下落した。
JPモルガンはKnowledge Atlasに対し「オーバーウエート」の投資判断を維持し、同社の「プライスメーカー」としての行動を評価した。同行は、Knowledge Atlasが今年、API価格を倍増させながらもビジネス量の継続的な成長を維持できた点を指摘。これはプレミアム価格設定から撤退した競合他社とは対照的だと述べた。
Minimaxの格下げは、同社が6月8日に新たに発表したM3モデルの価格を前世代のM2.7モデルの2倍に設定したものの、1週間後に恒久的に50%値下げし、実質的にM2.7と同等の水準に戻したことを受けたものだ。JPモルガンは、このことは大規模モデルにおける優位性の可視性が低下したことを示唆すると指摘した。
アナリストの見解の相違は、中国AIセクター内での資金の循環を促す可能性がある。Knowledge Atlasは47%の目標株価引き上げと価格決定力を巡る見通しを背景に機関投資家による買いが増加する一方、Minimaxは格下げと64%の目標株価引き下げにより市場での優位性の可視性が低下したとの見方から売り圧力に直面する可能性がある。今後のカタリストとして、投資家は両社のAPI価格設定の発表やモデル性能のベンチマークに注目することになる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。