主なポイント:
- メタ・プラットフォームズ株は6月に11%下落、2年ぶりの大幅な月間下落率
- 同社はAIインフラ投資のため数百億ドル規模の資金調達を検討
- メタの株価はフォワード利益の22倍で取引、5年平均を下回る
主なポイント:

メタがAIインフラに数百億ドルを調達する計画により、時価総額は1500億ドル以上失われ、投資家は同社史上最大の設備投資キャンペーンのリターンに疑問を呈している。
メタ・プラットフォームズの株価は6月に11%下落し、2年ぶりの大きな月間下落率を記録した。AIインフラに数百億ドルを投じる同社の計画に対し、投資家の懐疑が強まったためだ。
「市場はメタのAI支出に明確なリターンを見出せずに苦戦している。ハイパースケーラーと同等の規模での支出だ」と、ウェドブッシュ証券のマネージング・ディレクター、ダン・アイブス氏は指摘する。
この下落により、メタの年初来の損失は11.6%に拡大した(シーキング・アルファデータ)。株価は現在、フォワード利益の約22倍で取引されており、5年平均の28倍を下回る水準にある。直近12カ月の売上高は約2150億ドル、第1四半期の1株当たり利益はコンセンサスを56.79%上回っている。
メタのAIへの取り組みは、同社史上最も積極的な設備投資計画となる。フィナンシャル・タイムズ紙は、同社がデータセンター建設とGPU購入のために数百億ドルを負債または株式で調達する可能性があると報じている。この賭けは、メタのバランスシートと、マイクロソフトおよびアルファベットに対する競争力を根本的に変える可能性がある。
1500億ドルの問題
6月の売り越しにより、メタの時価総額は約1500億ドルが消失した。下落前の時価総額は1兆3300億ドルだった。この動きは、メタのAI支出には、マイクロソフトがCopilot製品で示したような明確な収益軌道や、アルファベットがGoogle CloudのAIサービスで示したような成長が欠けているとの機関投資家の間での懸念の高まりと一致する。
メタの2026年の設備投資は、アナリスト予想によると350億~400億ドルに達する見通しで、2025年の280億ドルから増加する。同社はAIインフラ構築に関する具体的な投資回収期間を開示しておらず、投資家は将来のAI収益の可能性と短期的な利益率圧縮の間で判断を迫られている。
競争圧力の高まり
メタは複数の戦線で激化する競争に直面している。マイクロソフトはOpenAIとの提携を通じて早期のエンタープライズAI導入を確立し、アルファベットのGeminiモデルはクラウドサービスで勢いを増している。メタのオープンソースLlamaモデルは開発者の関心を集めているが、まだ大きな直接収益を生み出していない。
メタの消費者向けチャットボット「Meta AI」は、米国のAIアプリのデイリーアクティブユーザー数で第4位に後退した(アプトピア調べ)。一方、イーロン・マスク氏のGrokアプリは市場シェアを失い続けている。この競争環境は、メタがAI投資をユーザーエンゲージメントと収益化に転換する上での課題を示している。
投資家への示唆
メタ株は過去平均を下回る水準で取引されており、AI支出が最終的に収益成長につながれば、バリューが存在する可能性がある。しかし、リターンの明確な時期は示されておらず、追加の資金調達で株主価値が希薄化する可能性もあるため、リスクとリターンのバランスは不透明なままだ。6月下旬に予定されている次回の決算報告では、今回の下落後のAI関連収益と支出計画に関する初めての具体的な最新情報が提供される見通しだ。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資アドバイスを構成するものではない。