主なポイント:
- シルバーは1オンス約58.50ドルで推移、1月の最高値121.76ドルから約52%下落
- 50日移動平均線が200日移動平均線を下回るベアクロス(デッドクロス)目前
- 主要サポートは54.50ドル、これを下回れば50ドルへの道が開く可能性
主なポイント:

シルバーは1オンス約58.50ドルで取引され、1月の最高値から52%下落。日足チャートでは2024年9月以来となるデッドクロス(死亡十字)パターンが形成される兆候を見せている。
TradingViewがまとめたチャートデータによると、50日移動平均線が200日移動平均線を下回る方向に動いており、これは持続的な売り圧力の前兆となるシグナルだ。
シルバーの相対力指数(RSI)は39近辺で推移しており、勢いの減速を示す40の閾値を下回っている。200週移動平均線は約36ドルに位置し、現在の水準を大幅に下回る長期的な下値支持線となっている。ビットコインも最高値から約52%下落し59,893ドル近辺で取引されており、両資産とも直近数週間で主要なフィボナッチ・サポートを割り込むなど、類似した週足チャートパターンを示している。
デッドクロスが確定すれば、貴金属複合体全体に売りが加速し、金や銀鉱山株を押し下げる可能性がある。シルバーの次の主要サポートは0.786フィボナッチ・リトレースメント水準である54.50ドルで、これを下回れば50ドルへの道が開かれる。
ドル高がさらなる圧力に
米ドルの強さはシルバーにとって一貫した逆風となっている。ドル高はドル建て商品の価格を他国通貨保有者にとって割高にするためだ。ドル指数はここ数カ月上昇しており、すでに産業需要への懸念から重荷となっているシルバー価格にさらなる圧力を加えている。金も同様のマクロ圧力に直面し、月曜日は1オンス約4,016.78ドルで取引され、こちらも最近の高値を大きく下回っている。
シルバーの200日指数平滑移動平均線(約60ドル)は現在レジスタンスとして機能し、戻りを阻んでいる。シルバーは5月下旬にこの水準を下回って以降、回復に苦戦しており、跳ね返るたびに新たな売りを浴びている。60ドルの水準は以前12月にはサポートとして機能していたが、現在はレジスタンスに転じている。
シルバーの今後
トレーダーは週次のCOMEX在庫データと、6月の米雇用統計に注目している。これらのデータは連邦準備制度(FRB)の金利政策の方向性ひいてはドルの軌道に影響を与える可能性がある。長期にわたる高金利は、シルバーや金などの利回りを生まない資産の魅力を低下させている。シルバー価格の次の大きなカタリストは、7月2日に発表される米雇用統計で、これによりFRBの7月利下げ判断に関する思惑が形成される可能性がある。
シルバーは1月の高値121.76ドルからの下落率が、金の最高値からの下落率(約18%)を上回る大幅な調整となっている。この乖離は、シルバーが金融資産としての側面と産業用商品としての側面を併せ持つ二重の性質を反映しており、後者の側面から中国や欧州の製造業活動の減退の影響を受けやすいことを示している。貴金属の中でシルバーは今年最もパフォーマンスが悪く、金やプラチナを下回っている。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。