ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏は、過去最高となる650億ドルをOpenAIに投じる。この賭けはすでにビジョン・ファンドのポートフォリオに450億ドルの含み益をもたらし、孫氏を再び日本一の富豪へと押し上げた。
ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏は、過去最高となる650億ドルをOpenAIに投じる。この賭けはすでにビジョン・ファンドのポートフォリオに450億ドルの含み益をもたらし、孫氏を再び日本一の富豪へと押し上げた。

ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏は、過去最高となる650億ドルをOpenAIに投じている。この賭けは既にビジョン・ファンドのポートフォリオに450億ドルの価値をもたらし、孫氏を再び日本一の富豪へと押し上げた。
ChatGPTを開発するOpenAIへの650億ドルという巨額投資により、ソフトバンクグループの株価はAIに沸く投資家心理を背景に3倍以上に急騰。孫正義氏の純資産は過去最高の800億ドルに達し、日本長者番付のトップに返り咲いた。
「OpenAIは圧倒的なリーダーであり、世界最高水準の技術と比類なきグローバルユーザーベースを有している」と孫氏は2月の声明で述べた。「我々はその成長に強い確信を持っている」
ソフトバンクが3月期通期で発表した純利益は5兆円(約310億ドル)と前年比4倍超の過去最高を記録し、売上高は7.8兆円に達した。この好業績は、ビジョン・ファンドが保有するOpenAI株の累計評価益450億ドルを反映したもので、3月の資金調達ラウンドでOpenAIの評価額は8520億ドルに達した。孫氏の個人資産は184%増の800億ドルとなり、ユニクロの柳井正氏(650億ドル)を上回った。
この賭けは大きなリスクを伴う。S&Pグローバルは3月、ソフトバンクの見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げ、OpenAIへの投資が同社の資産流動性と財務体力を悪化させる可能性があると警告した。ソフトバンクは10月までにOpenAIの保有比率を13%に拡大する計画で、融資やエヌビディア、Tモバイルの株式売却を通じて資金を調達する。
AIソフトウェアから物理インフラへ
孫氏の野心はソフトウェアにとどまらない。5月、ソフトバンクはフランスに750億ユーロ(約870億ドル)を投じ、5ギガワット容量のAIデータセンターを開発・運営すると発表した。最初のフェーズとして3.1ギガワット規模の施設が2031年までに稼働する見通しだ。この動きは、大規模言語モデルを超え、物理AIやロボティクスにまで広がる孫氏の「人工超知能」構想と合致する。CNBCによれば、孫氏は物理AIとロボティクスが次の1兆ドル企業を生み出す可能性があると述べている。
バークレイズは、人型ロボット市場が現在の推定20〜30億ドルから2035年には2000億ドルに成長すると予測し、この技術を「オートメーション3.0」と位置づけ、構造的な労働力不足に対処する可能性があると指摘する。エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは、物理AIが最終的に数十兆ドル規模の市場を形成する可能性があると述べており、OpenAI自体もここ数週間でロボティクス部門を立ち上げている。
投資家から見たリスク・リワードの計算式
ソフトバンクの株価は過去1年で3倍以上に上昇し、OpenAIとの提携に対する過度な期待が株価に織り込まれている。同社の過去最高益5兆円は、ほぼ全てがビジョン・ファンドのポートフォリオにおける未実現益によるものであり、収益の質に疑問を投げかけている。S&Pのネガティブな見通しは、OpenAIの成長軌道が減速した場合や、ソフトバンクの借入依存型投資戦略がより高い資金調達コストに直面した場合に、同社に許容される誤差の余地が限られていることを示唆している。
投資家にとっての核心的な問いは、単一企業への集中投資が、これまでの好パフォーマンスを支えてきたリターンを今後も生み出し続けられるかどうかである。前回の日本長者番付集計以降、日経平均株価は約70%上昇し、AI関連株が上昇を牽引している。半導体製造装置メーカーのディスコは、AI需要の急増を受けて株価が2倍以上となり、関家の資産は91億ドルに達し、番付で5位に浮上した。
※本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。