円相場が1ドル=162円を突破したことで、日本が5月に740億ドル(約11.9兆円)を投じて通貨防衛に動いた際の介入リスクが再燃している。
円相場が1ドル=162円を突破したことで、日本が5月に740億ドル(約11.9兆円)を投じて通貨防衛に動いた際の介入リスクが再燃している。

円相場は水曜日、1ドル=162円を超えて40年ぶりの安値を更新し、161.95円のレジスタンス水準をブレイクした。トレーダーらは、5月に740億ドル(約11.9兆円)規模の介入を実施した日本銀行の対応力を試す展開となった。
「その後の市場の動きから判断すれば、明確に意味があったと思う」。三村淳・財務官(国際担当)はブルームバーグのインタビューで、先の介入についてこう語った。三村氏は、米政府当局者がこの措置に「支持的な」姿勢を示していたと述べた。
USD/JPYは取引時間中に162.85まで上昇し、161.95円圏をクリアした後も上げ幅を拡大した。ドル指数は101.30を維持。ECB(欧州中央銀行)のシントラ会議を前に、新たなFRB(連邦準備制度理事会)議長に就任したウォーシュ氏が講演を行う予定となっている。
162円突破は日本当局にとってより高いハードルとなる。FRBが高金利を維持する限り、円の利回り面での劣勢が続くという根本的な課題に直面しているからだ。次回の日銀政策決定会合は7月31日に予定されており、市場は正常化ペースに関する文言の変更に注目している。
円安は、複数回の取引セッションにわたって維持されてきた161.95円のレジスタンス水準をUSD/JPYが突き破った後、ストップロス買いとモメンタム主導のフローを誘発し、加速した。5月の日本の介入は一時的に通貨を安定させたが、米国と日本の金利差が依然として大きい中で、その効果は薄れている。
三村氏の発言は、円相場が5月の介入時よりも弱含みで推移しているにもかかわらず、東京当局が今回の介入を成功と見なしていることを示す、これまでで最も明確なシグナルとなった。同氏は米国からの異議を知らないと述べ、ワシントンがこの動きに反対していたとの憶測を否定した。
金利差が下落を加速
円安の根本的な原動力は依然として金利差である。日銀は3月に17年ぶりの利上げを実施し、政策金利を0.25%に引き上げたが、日本国債の利回りは米国債のごく一部にとどまっており、米10年債利回りは4.3%超で推移している。キャリートレーダーはこの格差を利用し、円を借り入れてより高利回りのドル建て資産の購入資金に充てている。
今週のシントラ会議は、新たな不確実性を加えている。ウォーシュ新FRB議長にとって初の主要な公の場となるこの会議での発言は、とりわけ最近のデータがインフレの高止まりを示していることから、金利パスに関するシグナルがないか精査される。ハト派的なトーンはUSD/JPYを165円方向に押し上げる可能性があり、一部のアナリストはこの水準を日銀介入のトリガーと見ている。
今後の展望
トレーダーらはここ数日間の介入の兆候を注視している。日本の財務省は通常、特定の水準を守るというよりも、相場変動が無秩序になった場合に行動するが、162円突破のスピードにより、そのタイムラインが早まる可能性がある。オプション市場では円コールの需要が増加しており、一部のトレーダーが急反転に備えてヘッジしていることが示唆される。
次回の政策イベントは7月31日の日銀会合だが、介入はいつでも実施可能である。中央銀行が利上げと国債買い入れ縮小を組み合わせれば、散発的な介入だけよりも持続的な円支援につながる可能性がある。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。