主なポイント:
- Avisの契約解消により、5月27日に14億ドルの時価総額が消失
- 複数のアナリストが目標株価を引き下げ、コンセンサスは1株9.43ドル
- CEOのDavid Robertsが辞任、6月1日付で暫定CEOにJon Keyserが就任
主なポイント:

Verra Mobilityの株価は5月27日に70%以上暴落し、Avis Budget Groupが契約を解約したことで時価総額14億ドルが消失した。
「Avisとの契約解消はVerraの収益プロファイルに重大な変化をもたらし、残るレンタカー各社との関係にも不確実性をもたらす」とMorgan Stanleyのアナリストは目標株価を15ドルから4ドルに引き下げるメモで指摘した。
AvisはVerraの総収益の10%以上を占め、同社の最高利益率部門である法人向けサービス(Commercial Services)の利益に不均衡な割合で貢献していた。2026年9月に発効するこの契約解消により、法人向けサービスの収益は1億3500万~1億4500万ドル、部門利益は1億2000万~1億2500万ドル減少する見通し。Verraは2026年通年の売上高ガイダンスを9億8500万~9億9500万ドル、調整後EBITDAを3億8000万~3億8500万ドルに修正した。
現在の株価は約4.28ドルで、52週高値の25.65ドルから83%下落している。複数のアナリストが同社株を格下げし、UBSは目標株価を23ドルから4ドル、Deutsche Bankは22ドルから9ドル、JPMorganは17ドルから8ドルへと引き下げた。コンセンサス目標株価である9.43ドルは、現在の水準から119%の上昇余地を示唆している。
CEOのDavid Robertsは6月1日付で辞任し、取締役のJon Keyserが暫定社長兼最高経営責任者に任命された。取締役会はKeyserとCFOのCraig Contiに対し、それぞれ330万ドルの慰留パッケージを付与。これは社内の安定性を重視した判断である。
リスクはAvisだけにとどまらない。Verraの残る2大レンタカー主要パートナーであるHertzとEnterpriseは、法人向けサービスの収益の約45%を占めている。Bairdのアナリストは、どちらかの関係が崩壊すれば、投資の前提そのものが瓦解すると指摘した。
学校バスの停止表示カメラプログラムを複数年の自治体契約で運営するVerraの政府向けソリューション(Government Solutions)部門は、レンタカー事業の混乱とは独立して新規事業を獲得し続けている。また同社は欧州15カ国で事業を展開し、1月にはイタリアのLocauto Groupと提携し、フリーフロー型電子料金収受事業を拡大している。
今回の下落により、Verra Mobilityは2018年のIPO以来、最も割安なバリュエーションとなり、将来予想利益の3.7倍で取引されている。投資家は第2四半期の決算説明会で、HertzおよびEnterpriseの契約更新に関する最新情報を注視することになる。この2社との関係こそが、同社が年間10億ドル近い収益を安定して維持できるかどうかの鍵を握る。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。